ベーシックインカム

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ベーシックインカムとは

ベーシックインカムの定義：[国民全員に生活できる範囲、最低限の給付金を無条件で与える］

※生活保護の定義：生活に困窮する方に対し、その困窮する程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障するとともに自立を助長する制度

1. 世界各国で議論が始まりつつある。
   • 2020年3月、イギリス元首相ホリス・ジョンソンは「ベーシックインカムについて検討する必要がある」としている。
   • 2020年4月、ローマ教皇は「ベーシックインカムについて検討しないか」と声明を出している。
   • 2020年6月、日本でも各方面からベーシックインカムについて検討しないかという声が出始める。
2. ベーシックインカムの考え自体は18世紀（1700年代）からあるが受け入れられなかった。
3. ITとAIの普及により経済格差が拡大したことで、改めて議論が始まった。
4. 経済格差は2030年頃に深刻化するといわれている。
5. コロナ渦で深刻化がいっきに加速した。
6. 低所得者層がこの20年で増大したことで社会保障の維持が難しくなって

社会保障の歴史

【自助・共助・公助の原則】

社会保障制度は大きく3つに分けることができ、1つずつ時代とともに生まれた。今ではそれらを組み合わせて使われている。

1. 1601年、エリザベス救貧法（イギリス）：身体的に働ける人・働けない人に分類し、怪我や病気で働けない人には一時的給付金を行い、働ける人は強制労働をさせる基準を作った。（自助）
2. 19世紀、社会保険（ドイツ）：鉄血宰相ビスマルクが作った仕組みで、みんなから集めたお金で困っている人を助ける制度。（共助）
3. 1942年、生活保護（イギリス）：生活に困窮している人に税金で最低限の生活を保障する制度。（公助）

生活保護の欠点

1. 抜け出しづらい
   • 理想は公助から自助へ送り出すこと。しかし、働くと稼いだ分、給付額が減ってしまうので給付金満額以上を稼げないと、働くモチベーションがあがらない。
2. 選別の困難
   • 自助を原則にしている以上、公助を受けるまでにいくつかの基準を設けていて本当に必要な困窮者でも公助を受けられないことがある。。
   • 捕捉率は2割といわれていて、8割の困窮者が受けられていない
3. ベーシックインカムはこれらをすべて排除し、一部の困窮者に自助ありきの生活保護をではなく、全国民を対象に公助ありきの自助という考えである。

よくあるQ&A

1. 財源は？
   • 高所得者層に対して増税して、足りない分は国債でまかなう。
   • 高所得者に対して所得税を上げたり、他にも資産税や炭素税（化石燃料消費に課す税）などの導入の考えもある。
2. これまでの社会保障はどうなる？
   • 今までの社会保障を全部なくす、かぶっている一部についてはなくす、今までの社会保障は全部のこすの3タイプに分かれて議論されている。
   • フィンランドで一部の困窮者に一定期間給付する社会実験を行ったが、一部の困窮者・一定期間というのが原因でうまくいかなかった。
   • スイスではベーシックインカムの導入を国民投票で否決された。ベーシックインカムは社会の仕組みを大きくかえる必要があるため、国民に変化に対する恐怖心があったのではないかといわれている。
3. 支給額は？
   • 7～10万円を目標とし、少額から増額していき、景気などによって固定給付＋変動給付で支給する案もある。

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